近年、「不相当な」債務整理を選択した後に、やはり支払えないといってご相談に来る方が非常に目立ちます。

借金の整理の仕方として代表的なものは、任意整理と自己破産です。
さまざまな整理の仕方の総称として「債務整理」と呼んだりもします。

任意整理は、貸主と交渉することによって返済期日を延期し、生活に支障のない範囲で分割で返済していくことを言います。

自己破産は、裁判所に返済義務を免除してもらい、借金を完全に０にすることを言います。

お分かりかもしれませんが、任意整理は完済時期を先延ばしにするだけで、借金が減るわけではありません。
毎月の暮らしが少し楽になるかもしれませんが、より一層長い期間、借金と付き合っていかなければならないのです。
また、借金の額によっては任意整理ではとても片付けられないようなケースもあります。

しかし昨今、インターネット広告等により、客観的には自己破産が最もふさわしいと思われるケースでも、任意整理へ誘導するようなウェブサイトが散見されます。
理由は明白で、自己破産だと依頼者の住所地を管轄する裁判所に申立てをしなければならないのに対し、任意整理はその弁護士や司法書士が全国のどこにいても対応可能であり、広く集客することができるからです。

結果として、任意整理では支払いを続けられない方が弊所にお越しになり、改めて自己破産を希望するということがとても多いです。
県外のよく分からない事務所に支払った任意整理費用は無駄となり、戻ってきません。
借金でお困りの際は、ぜひ地元の専門家に依頼することをお勧めします。