2024.09.02 切らない大動脈治療~ステントグラフト内挿術~

みなさん、「大動脈瘤」という言葉を聞いたことはありますか?

大動脈瘤とは、高血圧症などの生活習慣病により動脈硬化が進行し、大動脈が風船みたいに膨れてしまう病気のことです。
この病気の恐ろしいところは、大動脈瘤が破れるまで自覚症状がほとんど出ず、一度破れてしまうと命に直結するという点です。
検診で偶然発見されることも多いので、生活習慣病のある方は超音波検査やCT検査などを受けることをお勧めします。

当院では主にこれまで、胸部や腹部を大きく開けて人工血管に置き換える治療を行ってきました。
以前より、腹部へはステントグラフトというカテーテル治療を行なっていますが、2024年からは、胸部の大動脈瘤にもステントグラフト治療を行っています。

この手術は体への負担も少なく、従来よりも手術後の回復がとても早いです。
これまで手術の危険性が高く治療を諦めていた高齢の方や、早期に社会復帰を目指したい患者さんに対して行うことが可能となりました。

大動脈瘤の形は一つとして同じものはありません。
すべて患者さん一人ひとりに合わせたオーダーメイド治療になります。
中にはステントグラフトが適さない患者さんもいますが、ベストな治療法を選ぶためにも、専門医へご相談ください。


【診療日】
月曜~金曜(8:30~11:30)

【担当医】
阿部 貴文(心臓血管外科医長)

社会医療法人 敬和会 大分岡病院
地域・患者総合支援センター
TEL:097-503-5033
※外来受診は紹介状と予約が必要です
https://keiwakai.oita.jp/oka-hp/