2024.05.10 地価公示の発表がありました

国土交通省が3月26日に発表した地価公示(同一地点における毎年1月1日時点の価格を公表する制度です)の結果を踏まえ、今回は最近の大分市の地価動向に関して、お話ししたいと思います。

1.大分市の住宅地について
住宅地の地価の対前年平均変動率は+3.9%(前年+2.9%)で、8年連続上昇となり、この20年間で最も高い上昇率となりました。大分市における住宅地全81地点の中で、下落地点は全くありませんでした。また、横ばい地点は4地点ありますが、いずれも都市計画上、市街化調整区域(市街化が抑制される区域で、原則建物が建てられません)に指定された地点となっています。このように大分市の地価は、近年上昇傾向が続いています。特に今回上昇率が大きかったのは、大在土地区画整理地区内の2地点(汐見の+15.6%、横田の+10.5%)と、南鶴崎地区の1地点(+10.3%)です。いずれの地区も周辺に比べ割安感があったため、ここに来て、一気に上昇したと考えられます。

2.商業地について
商業地の地価の対前年平均変動率は+3.2%(前年+1.6%)で、住宅地と同じく8年連続上昇となり、この20年間で最も高い上昇率となりました。また、大分市における商業地全37地点のうち、下落地点、横ばい地点はなく、全て上昇となっています。特に今回上昇率が大きかったのは、大分駅周辺の末広地区の+7.9%、飲食店街の都町地区の+8.4%です。末広地区は大分駅前の再開発の影響、都町地区はコロナ禍における地価下落の反動と考えられます。また、低迷していた郊外の幹線沿線の商業地の地価上昇が顕著であることも近年の傾向です。

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