2025.02.07 変わること、受け入れること

寒い日が続く。
こんなに寒いと、ふと一人でいる時に侘しさや虚しさがもたげてきて、ぽつりと「しにたい」と呟いてしまうことがある。

「しにたい」は「変わりたい」と同義なのだと思っている。
「このままの自分では生きづらい」「もっと違う生き方をしたい」という願いが、自分を壊してしまうような言葉で表現されているにすぎない。
だからこそ、本当は変わりたいのに、変わり方がわからない、あるいは変われない苦しさが詰まっている。

しかし「変わりたくて自分の殻を破ること」と「自分らしさを認めること」は、一見すると逆を向いているようで、同じところに行き着くのかもしれない。
自分らしさを受け入れるには、まず「いまの自分」を直視しなくてはならない。
そして「それでも変わりたい」と思うなら、やはり「いまの自分」を直視することから逃れられない。
どちらにせよ、目をそらさずにまっすぐ見ることが必要だ。

もし「こんなことを考える自分は、弱いのかもしれない」と思ってしまったら、ぜひもう一度、「自分を見つめる」ことの大切さを思い出してほしい。
弱いという断定は、本当の自分を見誤っている可能性もある。
自分の気持ちの輪郭を少しずつはっきりさせていくことは、弱さではない。一人で背負うのがきついようであれば、周囲に相談し協力を得るのも有効だ。

認めるのか、変えるのか、その選択を迫るのはいつもいまの自分だ。
それを受け入れること自体が、すでに大きな変化への一歩なのかもしれない。
私はそう信じている。

豆塚エリ
1993年、愛媛県生まれ。別府市在住の詩人・エッセイスト。16歳で自殺未遂、以後車椅子で生活。詩や短歌、短編小説などを発表し、コラム執筆やテレビ出演など幅広く活動している。2022年、書き下ろし自伝エッセイ「しにたい気持ちが消えるまで」(三栄)を出版し、ヨンデル選書大賞を受賞。2023年10月、イラストレーター・こっちゃんとのコラボによる絵本「夜空に虹を探して」を出版。