2025.05.01 大分市の最新地価動向/住宅地編

3月18日に国土交通省が発表した地価公示(同一地点における毎年1月1日時点の価格を公表する制度)の結果を踏まえ、大分市内住宅地の最新地価動向に関して、お話ししたいと思います。

大分市内住宅地における地価の対前年平均変動率は+4.2%(前年+3.9%)で、9年連続上昇となりました。これはこの20年間で最も高い上昇率となっています。
この上昇率は全国平均(+2.1%)の2倍で、この9年間で地価は約21%上昇したことになります。
また、大分市における住宅地全78地点のうち、下落地点は全くありませんでした。
横ばい地点は3地点ありますが、いずれも都市計画上、市街化調整区域(市街化が抑制される区域で、原則建物が建てられません)に指定された地点となっています。

今回最も上昇率が高かったのは大在区画整理地区内の汐見1丁目の+10.1%(前年+15.6%)で、2番目が南鶴崎2丁目の+9.3%(前年+10.3%)でした。
汐見は昨年も上昇率トップ、南鶴崎は昨年3番目の上昇率でした。
この2地点の上昇率が高いのは、店舗・学校等が充実し利便性が高いにもかかわらず、周辺に比べ割安感が存することが主因と考えます。

また、今回の特徴的な動きとして、中島中央の+7.5%(前年+2.6%)、舞鶴町の+5.7%(前年+4.1%)、西春日町の+6.9%(前年+3.7%)に代表されるように、中心部住宅地の地価上昇率が拡大した点が上げられます。
これは、競合関係にある駅南地区との比較で割安感が拡大した点、中心部における分譲マンション価格急騰の影響で、中古住宅を含む戸建住宅の需要が増大している点が原因と考えられます。

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