2024.08.01 生きやすさの手段、見つけませんか

振り返ってみると書くことに救われ、書くことで生きてこれたと思う。
書くことは、暗闇の中で自分のために明かりをつけるような行為だった。
その明かりに周りの人が集まってきてくれて、私に居場所が出来た。そう感じている。

私が「NPO法人こんぺいとう企画」の一員として、クラウドファンディングで資金を集めて進めているプロジェクト、オンラインで学べるライター養成のための教材動画コンテンツ販売サイト「もくもくライタースクール」が、2024年8月1日に開校する。
主に障害や病気のため働きたくても働きに出られない人たちを対象に、在宅でライターとして働けるようサポートする。
在宅ワークとしてライティングを選んだのは、単に手に職をつけてほしいからだけではない。

書くことは、自己表現のツールであると同時に、自己理解を深める手段でもある。
思考や感情を言語化することで、自分の内面を客観的に見ることができ、感情を整理し、ストレスを軽くすることができる。
また、自分の価値観や信念を明確にし、自己認識が深まったりする。
書いた文章を読んでもらうことにより、内面や価値観、信念が相手に伝わり、共感したり理解したりしてくれる人たちとの関わり合いが増え、その逆の人たちは自然と離れていく。
生きづらさの要因のひとつには、自分が何者かわからず、自分に合った居場所にたどり着けないことにあるのではないかと思っている。
自分を知ることは、他者や社会を知ること。
興味のある方はぜひ入校ください。

豆塚エリ
1993年、愛媛県生まれ。別府市在住の詩人・エッセイスト。16歳で自殺未遂、以後車椅子で生活。詩や短歌、短編小説などを発表し、コラム執筆やテレビ出演など幅広く活動している。2022年、書き下ろし自伝エッセイ「しにたい気持ちが消えるまで」(三栄)を出版し、ヨンデル選書大賞を受賞。2023年10月、イラストレーター・こっちゃんとのコラボによる絵本「夜空に虹を探して」を出版。