2025.06.11 相続登記の登録免許税の免税期間が延長されました

土地の相続登記の登録免許税について、免税を受けられる期間が令和7年3月31日までとされていましたが、令和7年度の税制改正により、令和9年3月31日までに延長されました。

登録免許税は、不動産評価額に登録免許税法に基づいた税率を乗ずることで算出されます。相続登記の登録免許税の税率は土地・建物ともに1000分の4と定められています。例えば土地の評価額が2000万円の場合の税額は8万円となります。

しかし現在、次の2つのケースにおいて免税措置が設けられています。
①相続により土地を取得したが登記を受ける前に死亡したケース
土地を相続した個人が所有権の移転登記を受ける前に死亡した場合、その死亡した個人をその土地の所有権の登記名義人とするために受ける登記については、登録免許税を課さないこととされています。
②評価額100万円以下の土地を相続により取得したケース

個人が、相続により取得した土地について所有権の移転登記を申請する場合、評価額が100万円以下であるときは、登録免許税を課さないこととされています。一般的に、田や畑、雑種地などの相続登記が該当する傾向にあります。土地の共有持分の相続の場合、評価額が100万円を超えていても持分割合をかけた価額が100万円以下のときも、同様に登録免許税を課さないこととされています。

延長期間が税制改正ごとに短くなってきています。亡くなられたご親族名義の固定資産税納税通知書が届いている方は、納税通知書の土地の評価額をご確認されてみてはいかがでしょうか。

■筆者プロフィール
司法書士 兵頭 歩(ひょうどう あゆむ)
司法書士法人 大分司法事務所
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