2026.03.01 【2026年版】賢く暮らすためのお金Q&A

ここ数年、日本では相次ぐ物価上昇と値上げラッシュによる家計の圧迫が続いています。
ガソリン・軽油の暫定税率廃止や、電気・ガスの負担軽減策などの支援も十分とは言えません。
また、長期金利がじわじわと上がり始めており、
お金を借りる際には、これまで以上によく考える必要があります。
一方で、老後資金の不足などに対する備えとして、
新NISAやiDeCoなどの投資に関心を持つ人が増えています。
恒例のマネー特集は、お金のプロである「住まいとおかねの相談所」の
ファイナンシャルプランナー・清水裕一朗さんに、
気になるお金のあれこれについて答えていただきました。
お金のことをしっかり学び、制度を上手に活用して、
将来に向けてお金の不安を少しでも解消しましょう!

 

A:金利ある世界へと変化し、変動金利の上昇リスクが現実味を帯びてきました。依然として変動金利は低いのですが、今後、返済額が増えても家計に余裕があるなら「変動」、毎月の返済額を確定させて将来の不安を消したいなら「固定」が安心です。目先の金利差だけでなく、ご自身のライフプランやリスク許容度に合わせて選びましょう。

 


A:一般的に「金利差1%以上」「残高1000万円以上」が目安と言われますが、最近は0.5%程度の差でもメリットが出る場合があります。ただし、手数料や登記費用などの諸経費がかかります。金利上昇局面では、現在の変動金利から固定金利へ切り替えてリスクを固定化するなど、単に返済額を下げる以外の目的も含めて検討しましょう。

 


A:「全世界株式(オルカン)」は優秀ですが、株式100%のため市場の影響を大きく受けます。資産が増えてきた今こそ、リスクの確認を。暴落時に慌てないためには、債券を含むバランス型を取り入れたり、預金(無リスク資産)との比率を調整したりすることが大切です。「ほったらかし」でも、年に一度は配分の点検を行いましょう。

 


A:漠然と資産を増やすのではなく、「いつ」「何のために」「いくら」必要か、人生の目標(ゴール)から逆算して運用計画を立てる考え方です。例えば、教育資金なら確実性を、老後資金なら長期運用をと、目的に応じて金融商品を使い分けます。目的が明確になれば、市場の変動に一喜一憂せず、長く運用を続けられます。

 


A:「貯蓄」は、いつでも引き出せて元本保証があるため、生活防衛資金や数年以内に使うお金の置き場に最適です。「投資」は元本割れのリスクがありますが、長期的に資産を増やす力があります。使う時期が決まっているお金は「貯蓄」、10年以上先の老後資金などは「投資」と、お金に「色分け」をして管理することが大切です。

 


A:物価上昇は、お金の価値を目減りさせます。過去に加入した保険金額が、現在の生活費に対して十分か、確認が必要です。一方で、NISA等で資産形成が進んでいれば、高額な死亡保障は不要になる場合もあります。「必要な保障を、必要な期間だけ」確保するようにスリム化し、浮いたお金を投資や現在の生活に回す視点も重要です。

 


A:ご自身が亡くなった後の「争族」を防ぐには、元気なうちの対策が有効です。年間110万円までの生前贈与(暦年贈与)を活用すれば、将来の相続財産を減らしつつ、子や孫を経済的に支援できます。ただし、税制改正により、持ち戻し期間が延長されるなどのルール変更があります。定期贈与とみなされないための注意点など、最新の仕組みを理解して行いましょう。


A:親の判断能力が低下し、口座が凍結されるリスクへの備えが必要です。まずは、通帳の場所の確認や、金融機関への「代理人特約」の登録など、小さな準備から始めましょう。また、「家族信託」などの制度を利用すれば、親が元気なうちに資産管理権限を子に託すことができ、介護費用の支払いや資産運用がスムーズになります。