うちの台所俳句コンテスト

うちの台所俳句コンテスト

皆様ご応募
ありがとうございました!

OITA CITY PRESS企画の
「うちの台所俳句」コンテストに
多数のご応募をいただき、
誠にありがとうございました。
大分県内から投句いただいた520句の中から、
特別審査員の俳人、
夏井いつきさんが選んだ
優秀句をご紹介します。

俳人 夏井いつき

昭和32年生まれ。松山市在住。俳句集団「いつき組」組長、藍生俳句会会員。第8回俳壇賞受賞。俳句甲子園の創設にも携わる。松山市公式俳句サイト「俳句ポスト365」等選者。2015年より初代俳都松山大使。句集『伊月集 龍』、『おウチde俳句』、『夏井いつきの俳句ことはじめ』等著書多数。 natsui

大賞

「食卓」には「すすき」が「一本」すっくと飾られています。いかにも秋らしい「すすき」の色と光です。「パン」の匂いがしてきます。秋の象徴のような香ばしい香りです。質素だけれど豊かで美しい「食卓」です。

優秀賞

好物の「桃」はちゃっかり「食べて行く」んだよという家族の視線でしょうか。十代の自分自身、あるいは大人になれない自嘲かもしれません。季語「桃」は様々な年齢の「反抗期」を思わせる巧い取り合わせです。

佳作

「~は」ですから、他のことは誰かさんに任せっぱなしだけど「糠床」の世話だけは「ぼく」が「当番」として楽しんでやっているというニュアンス。下五「実山椒」が、手慣れたぬか漬けを思わせます。

「お勧め」って何?と思ったとたん「コンソメスープ」がでてくるので、ますますCMっぽい気がするのですが、下五「巴里祭」によって、一気にお洒落に美味しそうに感じられる。これが季語の力なのです。

「秋の陽」に干していた「布巾」を手にします。ほんのりと秋のお日さまが匂う「布巾」です。手にした「グラス」を拭くと、澄んだ「秋」のようにきゅきゅっと鳴ります。磨くこともまた小さな喜びです。


キッチンスタジオJAPAN特別賞




第1回俳句コンテスト結果