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団地にお住まいの皆さんにとって、マイホームや所有している土地をどうするのかは大切な問題。大切な不動産の活かして勝ち組になる、とっておきの「土地活用」について考えます。
【対談】土地活用は終活の重要なひとつ。(1)
「人生100年時代」と言われるなか土地やマイホームの活用術や相続について不動産のプロと税務のプロが本音で語り合う、今、考えるべきこととは?
イデア総研税理士法人 代表税理士 南 徳行さん
株式会社ベツダイ 相続診断士 長野 友紀さん
家族信託などで空き家にしない万全の対策を。
南 不動産を所有しているということは当然、固定資産税がかかります。仮に売却するとしても利益が出れば所得税が発生します。平成27年度から相続税が増税になり、今までは一部の富裕層しか関係のない印象だった相続税ですが申告が必要になる方の割合は増えていますね。それに伴い、遺産分割など相続全般に関する相談も多くなりました。
長野 私たちの相談案件で多いのは、今、住んでいる自宅や所有している土地のこれからについて。「自分たちにもしものことがあったら自宅をどうするのがいいの?」、「何も活用していない土地の固定資産税だけをずっと払い続けているんだけど」などですね。これらの問題をそのままにしておくと、結果的に日本各地の団地が抱える、空き家問題になってしまいます。
南 その原因として、施主様が元気なうちに、もしもの時に備えて、住まいをどうしたいのかを考えていなかったことが挙げられます。そこで今、新しい資産承継、財産管理の方法として注目されているのが「家族信託」。寝たきりや認知症になる前に、残される家族のためにしっかりと想いを伝えることができます。家族信託を使えば生前の財産管理、遺言の執行、相続などの手続きを全て一つの手続きで実現することができるなどメリットは多いですね。
長野 実家の問題だけでなく不動産の観点からも「家族信託」は大きな意味があります。
例えば、家族が県外などにいる場合、ご本人が認知症で施設に入ると、建物は古くなって傷みますし、草刈りなどの管理も大変です。もちろん固定資産税は払い続けなくてはいけない。「家族信託」でしっかりと本人が意思表示をしていれば、親族などの受託者がご本人の希望通りに、売却したり、建て替えたり、貸したりすることができます。